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吉田晃さんの「吉」という字。これには、「土」の部分のうち、下が短いものと、長い字の両方があります。

今回、ここでお話しする吉田晃さんは、戸籍上の正しい表記は、「土」の部分のうち、下が長い方の字(下の画像で言うと右側の文字)を用いる吉田さんです。機種依存文字なのでテキストでは表現することが出来ませんので、ここでは便宜的に「吉」の字を使用しています。

吉田さんの吉という字左は上のつちの部分の下が短い、常用漢字 右は上の土の部分のうち、上の辺が長い

ところで、不動産登記簿謄本が、コンピュータ式に移行している登記所では、コンピュータに収録できる字に制限があるため、例えば

博物館の博という字を使うヒロシさんにも、左の字のように右上に点がないものと、右の字のように、右上に点が付く常用漢字のものがあります

…このように、戸籍上は左の字(異字体)を使用するお名前は、コンピュータの不動産登記簿上は右の「博」という文字に引き直して登記されることがあります。

閑話休題。件の吉田さんですが、平成10年2月にあるA不動産を購入し、売買の登記をしました。A不動産の名義は、奥様と1/2ずつ共有にすることにしました。そして、その時の登記を見てみると、

共有者 持分2分の1
東京都豊島区東池袋一丁目17番3号ウェルシャン池袋 701号室

吉という字の上部の土の部分の下辺が短い、いわゆる常用漢字を使う吉田晃

…と、戸籍とは異なる方の字で登記されています。平成10年当時はその誤りに気がつかず、そのままにしてしまったため、今となっては、どうしてこのような登記になってしまったのか不明ですが、「吉」の字は、コンピュータ式の登記所でも、「土」の部分のうち、下が長い

吉という字のうち上部の土の分の下辺が上辺より長い、常用漢字ではないもの

…で登記することが可能なので、前述の「博」の字のように、正字に引き直す必要はありません。むしろ、「土」の部分のうち、下が長い「吉」の字で登記されなくてはいけませんでした。


*  *  *


さて、平成14年8月に奥様がお亡くなりになり、A不動産のうち、奥様の持分は、夫である吉田晃さんが相続することになりました。今回は、前回の教訓があるので、「吉」の字が、正しくは

吉という字のうち上部の土の分の下辺が上辺より長い、常用漢字ではないもの

…であることを強調した上で登記を申請するつもりですが、この場合、注意しなければいけないのが、平成10年の所有権の登記です。

相続登記をする前に、平成10年の

東京都豊島区東池袋一丁目17番3号ウェルシャン池袋 701号室

吉という字の上部の土の部分の下辺が短い、いわゆる常用漢字を使う吉田晃

という登記を、

 東京都豊島区東池袋一丁目17番3号ウェルシャン池袋 701号室

吉という字の上部の土の部分の下辺が長い、常用漢字ではない吉という字を使う吉田晃

…に更正する登記をしておかないと、相続登記後の登記簿謄本上は、たとえ、住所が同じでも、「吉」という字の、ほんの僅かな辺の長さの違いが原因で、平成10年の吉田晃さんとは、全く別人として扱われてしまいます。


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話が若干、ややこしくなってきましたが、さらに踏み込んで話を進めますと

…吉田晃さんは、奥様の相続登記を済ませると、A不動産の所有権を、平成10年と平成14年の2回に分けて取得したことになります。

今までは、奥様と1/2ずつのいわゆる「共有」でしたが、今回の相続登記によって、お亡くなりになられた奥様の持分が移転しましたので、A不動産は、吉田晃さんの単独所有(登記簿の記載が、「所有者 吉田晃」)となるのが正解です。

しかし、前述のように平成10年の登記をそのままにしておくと、A不動産の登記簿は、

共有者 持分2分の1
 東京都豊島区東池袋一丁目17番3号ウェルシャン池袋 701号室

吉という字の上部の土の部分の下辺が短い、いわゆる常用漢字を使う吉田晃【平成10年登記分】

共有者 持分2分の1
 東京都豊島区東池袋一丁目17番3号ウェルシャン池袋 701号室

吉という字の上部の土の部分の下辺が長い、常用漢字ではない吉という字を使う吉田晃 【平成14年登記分】

 …となってしまいます。

これによって、上段と下段の吉田さんは、コンピュータ上では全く別の人物として取扱いになってしまいます。ご注意下さい。



ご注意

なお、詳しいことにつきまして、また、ご不明な点等がございましたら、ご遠慮なくお問い合わせ下さい。