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被相続人(お亡くなりになられた方)に、プラスの財産(預貯金など)が200万円、マイナスの財産(借入など)が100万円があった場合(下図参照)
「相続」というのは、預貯金や不動産などの財産(積極財産)だけでなく、借入金などのマイナスの財産(消極財産)も権利承継しなくてはなりません。
上図のように、「積極財産」が「消極財産」を上回る場合は、単純に承継しても「消極財産」の負担を「積極財産」で賄うことができるので、特に問題はありません。
ところが、下図のように、「消極財産」の方が「積極財産」よりも上回る場合はどうでしょう。
このような場合は、下図のように、「積極財産」だけでは「消極財産」を賄うことができず、結果、相続人には100万円の実質負担を強いられることになります。
上記のケースで、「積極財産」だけでは賄えないことがはじめのうちから分かっていれば、「相続放棄」という救済手段があります。
しかし、問題なのは、上記のケースで、「積極財産」と「消極財産」の具体的な金額が分からない場合です。
つまり、「積極財産」と「消極財産」どちらが多いか不明で、相続したら良いか、判断しかねる場合です。
そこで、このような場合は、被相続人の「消極財産」については「積極財産」で賄える部分だけ相続を承認します…という申立を家庭裁判所に行います。これが「相続の限定承認」です。
審判で申立が認められますと、
(1)限定承認の結果、下図のように、
・「積極財産」で「消極財産」を負担
それでもなお「積極財産」に余剰が生じる場合は、剰余分については相続人が権利承継
(2)限定承認が認められますと、下図のように、
・「積極財産」で「消極財産」を負担
それでもなお「消極財産負担」が残る場合でも、相続人は残債部分の負担を問われなくなります
ただ、債権者側からすれば不利になりますので、限定承認者(相続人)は「相続人が予め把握している債権者(知れたる債権者)」に対してだけでなく、限定承認をした後5日以内に、「一切の相続債権者・受遺者」に対し2か月を下回らない期間で公告する必要があります。これらの手続を怠りますと、損害賠償責任を負う必要が生じます。
公告は、官報に公告記事を掲載します。掲載の際に4万円強の掲載料がかかります(15行の場合)。
なお、相続人が複数いる場合は、手続が複雑になるという理由から、相続人全員でないと限定承認することができません。
申立は、家庭裁判所に行います。申立費用は収入印紙600円、郵便切手80円×10枚の合計1400円で、東京家裁の場合、処理が3〜4週間かかります。
![]() なお、詳しいことにつきまして、また、ご不明な点等がございましたら、ご遠慮なくお問い合わせ下さい。 |