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従来は、年間110万円までとされていた贈与税の非課税枠が、新制度では一気に2500万円まで拡がり(ただし、適用を受けられるのは2500万円まで)、利用しやすくなりました。

今回は、新制度をフルに活用し、賃貸物件を贈与することで、さらに、2500万円以上の効果が得られる、お子様への贈与プランをご紹介しましょう。

当事務所が注目したのは、賃貸物件は贈与時の時価で評価される点。実際の資産価値よりも、かなり低い評価でお子様へ名義を移転することが出来ます。

そこで、通常、課税計算の際に用いる計算過程を逆算し、どこまでなら非課税で済むか?をシミュレーションしてみました。

通常、私どもが賃貸物件を評価する際に用いる計算過程は

「A」×0.7×0.8×0.79 + 「A」×0.3×0.5×0.7

…というものです。

「A」に購入価格を当てはめて計算することで、贈与時における評価額を算出しています。

そして、今回の場合は、上記の式の答えが2500万円以下であれば、非課税となります(下記)。

「A」×0.7×0.8×0.79 + 「A」×0.3×0.5×0.7 ≦ 2500万円

上記の式に当てはまるよう「A」を算出すれば良いわけですが、その前に、式にある数値のご説明をしましょう。

式の前段部分
「A」×0.7(*1)×0.8(*2)×0.79(*3)についてですが、これは、土地部分についての計算です。

*1
「0.7」については、購入価格「A」に対する土地の割合です。通常では、購入価格の7割が土地、3割が建物に相当しますので、土地について計算するには、「A」に0.7を掛ける必要があります。

*2
「0.8」については、路線価を指します。贈与税については、路線価で土地を評価します。

*3
「0.79」については、貸家建付地評価を指します。

式の後段部分
「A」×0.3(*4)×0.5(*5)×0.7(*6)

*4
「0.3」は、購入価格「A」に対する建物の割合です。割合については、式前段部分の土地のところでご説明しました。

*5
「0.5」は、固定資産税評価額に対する割合を指します。贈与税について、固定資産税評価額を用いて建物を評価しますが、建物の固定資産税評価額は、実勢価格のおよそ半分であることから、ここでは0.5を掛けます。

*6
「0.7」は貸家割合です。

…以上のことを踏まえて、前述の式を算出していきますと、

「A」×0.7×0.8×0.79 + 「A」×0.3×0.5×0.7 ≦ 約4500万円

つまり、およそ4500万円以下の賃貸物件を贈与すると、贈与税が一切かからないことになります。

さらに、これは実際に運用にも左右されますが、贈与後の賃料収入については、お子様の所得となりますので、贈与税の心配はありません。

結果、評価額を上回る資産を、贈与税の負担なしにお子様へ移転できるだけでなく、将来に向かって賃貸収入が得られる、効果的な贈与が行えます。


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